底がみえみえのバカバカしい振る舞いを「茶番劇」あるいはたんに「茶番」というのはご承知のとおりである。その由来は「茶番狂言」にある。
茶番狂言とはなにか? 下手くそは役者が手近な小物をつかって、おもしろおかしいパフォーマンスや話芸をやって、安っぽいオチをつける。江戸時代の末期に歌舞伎で流行ったというのである。
自民党の総裁選! 茶番劇といわずに何というのだろうか? 5人の候補者はそれぞれ自分に割り当てられた役どころを忠実に演じきっただけ。闇のフィクサーの書いた台本の筋書きをまったく逸脱することはなかった。
年末のレコード大賞の受賞者が、当日の審査員の投票をまつまでもなく、すでに何ヶ月もまえから決まってしまっているのと同じように、アッソウさんの当選は公示まえから既定の事実であった。
選挙をもりあげた浪漫派歌人のオマゴさん、和製ヒラリーを気取ったポテトチップスさん、総理大臣よりエラいと本気でおもっている大東京知事のムスコはん、さらにはクリスチャンでありながら軍事マニアの2世議員……。いずれもゴクロウさん……というわけで、それなりに手厚い褒賞にありつくのだろう。
いまや茶番の小道具になってしまった総理大臣に誰がなろうとまったく興味はない。もっぱらの関心事といえば、茶番でソウリの椅子を手にしたアッソウさんが総理大臣をどのように演じるのかである。茶番で総理大臣になったのだから、やはり演技も茶番に終始してしまうのか。それとも茶番を脱して、大向こうから「よう、宰相!」と声がかかるように大変身をとげるのか!
まずは総選挙でお手並み拝見である。あまりイチビって、くれぐれも、たとえば口害で墓穴を掘ってしまい、肝心の政策論争いぜんに敗着しないように……。他人事ながらやきもきしながら、それでいて固唾をのんで、心のどこかでハプニングを期待している。
Takehisa Fukumoto's essay and column studio
2008-09-22
茶番劇 2幕目はあるのか!
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このBlogは小説書きの福本武久が「京おのこ」としてmixiにアップしている日記を再録したものです。
筆者が「見たこと」「聞いたこと」「考えたこと」を備忘録がわりにランダムに書き記してゆきます。自身の書く小説の舞台裏だけでなく、30年間追っかけている「駅伝・マラソン」のこと、仕事をはなれて、「競馬」や「競艇」についてのトピックやエッセイなど……。
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