ダービーはさしずめ名門の園遊会というべきか。今年もいづれ劣らぬ名馬18頭のそろいぶみである。(http://www.keibanihon.co.jp/free/denma_e2.pdf)どうも、これといった主役がみつからず、目移りしてしかたがないのは、皐月賞馬のキャプテントゥーレが戦線離脱してしまったせいかもしれない。どうやら中心馬不在、大混戦の様相である。
NHKマイルCの覇者ディープスカイが人気を集めているが、どんなものだろうか? 同じアグネスタキオン産駒ならばトライアルの青葉賞を勝ったアドマイヤコマンドのほうではないか?
ところが……。ディープスカイは毎日杯で青葉賞を勝ったアドマイヤコマンドに圧勝しているうえに、MHKマイルCも制して、能力上位をいやがうえにもみせつけた。人気になるのはそんなところから……だろう。ま、当然といえば当然である。
だが……。ディープスカイは距離適性に疑問があるうえに、NHKマイルGから……というローテーションがちょいと気に入らない。
話題の馬がもう一頭いる。ダートで圧倒的な強さをみせつけているサクセスブロッケンである。まあ、これなんかは、名門の園遊会にまちがってまぎれこんだ裏社会の顔役といったところで、芝生ではお呼びではないだろう。
皐月賞組ではレインボーベガサス、タカミカヅチが不気味、3着だったマイネルチャールズは2400mではちょっとムリだろうとみておく。
ほかに気になるところをあげれば、ショナンアルバと青葉賞2着、3着のクリスタルウイングとモンテクリスエスだが、馬券はそこまで手がとどきそうにない。
最終的にはアドマイヤコマンド、レインボーベガサス、タカミカヅチ、ショナンアルバの4頭にしぼりたいが、ショウナンアルパのワクがあまりにも外すぎる。思いきってショウナンを切り捨てて、クリスタルウイングとモンテクリスエスと入れ替えることにする。
▽3連単 (4,8,10)→(4.8.10)→(4,6,8,10,18) 18点
▽3連複 4,6,8,10,18 BOX 10点
ダービのようなレースになれば、かならず、まるで園遊会の取り仕切り屋のようにピエロの役割を買って出るものがいる。展開をかきまわして攪乱する狂言まわし……。今回はアグネススターチとみる。ほかにハナにこだわる馬もいないので単騎で大逃げに打って出るはずだ。
それとも外からショウナナルパが行って、テンが早くなるのか? ともかく、どの陣営もひそかにピエロを演じるのは誰なのか? いまごろ、あれやこれやと推理しながら、自分の作戦を組み立てていることだろう。
残念なことに競馬や芝居ではないから、ゲートが開くまでキャスティングはまたたくわからないのである。
馬券を買うぼくたちファンも、展開をああでもない、こうでもない……と考えているうちに、いつも日付が変わってしまうのである。
あれやこれやと推理を重ねながら、当日の場外締め切りまでにはひとつの結論に達するのだが、一方では、心のすみでそれとは別の迫真のドラマを待望している。
つまり……。現実のレースが自分の予想をとてつもなく裏切ってくれることを、ひそかにのぞんでいるのである。競馬ファンとというものはとかくそういう自虐的な側面がある。
Takehisa Fukumoto's essay and column studio
2008-05-31
ダービーは名門の園遊会!迫真のドラマを待望!
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このBlogは小説書きの福本武久が「京おのこ」としてmixiにアップしている日記を再録したものです。
筆者が「見たこと」「聞いたこと」「考えたこと」を備忘録がわりにランダムに書き記してゆきます。自身の書く小説の舞台裏だけでなく、30年間追っかけている「駅伝・マラソン」のこと、仕事をはなれて、「競馬」や「競艇」についてのトピックやエッセイなど……。
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